製造時期:紀元前2500年前
発見場所:メキシコのグアナフアト州
作成理由:恐竜の土偶
アカンバロの恐竜土偶
1945年、メキシコの首都メキシコシティーを西北に進んだところにあるアカンバロ市に住む実業家ヴァルデマール・ユルスが、ブルマウンテンで大量の土偶を発見しました。
そのほとんどが犬やサイ、ラクダなど動物をモチーフにしたものであったが、その中に明らかに異質な物が混ざっていたのです。
捏造と言われたアカンバロの恐竜土偶
これまでに発見されていたマヤ文明などの時代に発見されたものとは全く違うもので、その中のいくつかは恐竜にしか見えない土偶でした。
アカンバロにはまだまだこのような土偶が眠っているはずだと考えたヴァルデマール・ユルスは、現地の人々の協力を元に、7年の月日をかけて3万点近い数の土偶を発掘したのです。
そしてこれらを「アカンバロの恐竜土偶」として発表したものの、特に調査をされるわけでもなく専門家から「捏造」の烙印を押されてしまいます。
土偶の見た目から、ステゴサウルスやアロサウルスなど一見してわかるほど特徴を捉えたものも多く、土偶が造られた時代に恐竜の存在を知っているはずがないと専門家からは相手にすらしてもらえなかったのです。
科学的調査で本物と断定された恐竜土偶
恐竜土偶を発見したヴァルデマール・ユルスが亡くなった後、1969年にアメリカの物理学者でキーン州立大学のチャールズ・ハプグッド教授が本当に捏造なのかを調査するために数々の検証を行いました。
決定的であったのが、ペンシルベニア大学の研究所にて行った炭素法による年代測定をしたところ、紀元前2500年頃に作られた土偶だと判明したのです。
この他にも行われた検証によって、捏造疑惑は払拭され本物だであると結論付けられました。
恐竜土偶に残された謎
調査により、アカンバロの恐竜土偶が本物だと発覚したことで、大きな謎が生まれました。
一体この土偶は、何を見て造られたものなのでしょうか。
この土偶が製造された時代に、恐竜が存在しているはずがありません。
しかし、想像で造られたとは思えないほど、多くの種類の恐竜をモチーフにした土偶が出土しているのも事実です。
考えられるのは、恐竜の生き残りがいて紀元前2500年前にも存在していた。
ただ、出土している化石を見てもその可能性は、まず無いでしょう。
そうなると、過去に恐竜が地上を支配していた時代を知る何者かが制作に関わったか、もしくは恐竜が生息していた時代に人類もいて口伝によって語り継がれてきた姿を形にして残したのか…。
いずれも信じられないような推測でしかありませんが、そう考えるしか辻褄が合わなのです。
このアカンバロの恐竜土偶の謎が解ける日はくるのでしょうか。
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