今回は、悪魔となった神獣「ベヒモス」と「リヴァイアサン」について紹介します。
名称 | ベヒモス |
別名 | べへモス/ベヒーモスなど |
種族 | 悪魔/怪物 |
役割 | 地獄の怪物 魔界の酌人 |
主な出典 | ヨブ記 エノク書 |
名称 | リヴァイアサン |
別名 | レヴィアタン/レヴィヤタン |
種族 | 悪魔/怪物 |
役割 | 七つの大罪「嫉妬」 |
主な出典 | ヨブ記 イザヤ書など |
悪魔になったベヒモスとリヴァイアサン
ベヒモスとリヴァイアサンは、悪魔や邪悪な怪物として知られていますが、元々は神獣とされていました。
神が創った巨大な獣で、カバやゾウ、サイ、蛇と似たような姿で描かれています。
最初はリヴァイアサンと一緒に、ベヒモスも海に棲む魔物でしたが、巨大すぎたことで海に潜むことが出来ずに陸へあげられてしまいました。
中世以降、ベヒモスは暴飲暴食を誘う悪魔として登場するようになり、実際にベヒモスが悪魔として憑りついた事件も発生しています。
ベヒモスにおける神の記述
『ヨブ記』によると、神はベヒモスについてこのように語っている。
「ベヒモスは牛のごとく草を食べる。腰の力と腹筋が強く、尻尾はヒノキや杉のようにたわみ、大腿の筋肉は互いに絡み合っている。骨は青銅の管。骨組みは鋼鉄の棒のごとく。川がベヒモスを押し流そうとしても一切動じることはない。ヨルダン川が口に流れ込んでも、ひるむことは無いだろう。」
この記述から、ベヒモスは牛やカバ、サイのような姿だと考えられています。
しかし、神が女神アナトに求婚を迫った際にはインドの神ガネーシャを名乗ったいう伝説から、ゾウの姿で描かれていることも。
旧約聖書偽典『エズラ書』によると、神はベヒモスと同時にリヴァイアサンを海から誕生させたが、あまりにも巨大すぎたことで海が溢れてしまい、ベヒモスだけ陸に引き上げたとあります。
神が作ったベヒモスとリヴァイアサン
ベヒモスとリヴァイアサンは、神が天地創造した5日目に創られた神獣で、この世界が終末を迎えた際に、ベヒモスとリヴァイアサンは救世主であるメシアの食料にされることになっています。
しかし、リヴァイアサンはあまりにも凶暴な性格だったため、繁殖することを禁じられ雌が殺されて塩漬けにされている。
一説によると、その雌のリヴァイアサンが、魔界の女王リリスだとも言われています。
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巨大な神獣は悪魔へと変化する
ベヒモスは『ヨブ記』によると、木の下に伏して茂みか沼に隠れ、多数の獣と戯れていた。
巨大な体を持つものの、特に危険な獣というわけではない。
しかし、16世紀以降になると悪魔として位置づけられるようになる。
フランスの修道院で起きた有名な悪魔の事件『ルーダンの悪魔憑き』でも、多数の悪魔が修道女らに憑りついたが、ベヒモスもその中の1人だと言われています。
神の獣と言われていた神獣は、その巨大さから恐れられる悪魔として見られるようになってしまったのです。
ベヒモスとリヴァイアサンまとめ
ベヒモスとリヴァイアサンは、さまざまなゲームで召喚獣や敵として登場することから、日本でも高い知名度を誇る悪魔たちです。
何気なく知っているキャラクターでも、このように背景を知ることで、よりゲームも楽しめるでしょう。
ちなみに、ファイナルファンタジー2に初登場したリヴァイアサンは、主人公もろとも船を飲み込みダンジョンへと繋がります。
この描写は旧約聖書『ヨナ書』に記された、生贄として海へと落とされたヨナがリヴァイアサンに飲み込まれて体内に3日間閉じ込められたという逸話をゲーム内で再現してると考えられる。
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