今回は、ソロモン王が使役したとされる72柱の悪魔のうち、たったの7人しかいない「王」の階級を与えられた悪魔「ベリアル」について紹介します。
名称 | ベリアル |
別名 | 特になし |
種族 | 悪魔/怪物 |
役割 | 暗黒世界の王 闇の軍団のトップ |
主な出典 | レメゲトン 死海文書 |
強大な力を持つ悪魔ベリアル
ベリアルは、ソロモン王が使役した悪魔の中でも強大な力を持つ悪魔のうちの1人です。
魔導書『レメゲトン』によると、ベリアルは使役された悪魔の中でも7人しかいない「王」の階級を持っています。
召喚した際には、まるで天使かと思わせるような美しい姿で出現すると言われている。
また、旧約聖書に関連する最古の文献『死海文書』にもベリアルの記録が残っています。
死海文書に登場する悪魔ベリアル
魔導書『レメゲトン』にもあるように、天使のような姿で登場するベリアルは、元々本当に天使だった可能性も少なくない。
また、紀元前最古の古文書と言われる『死海文書』では、闇の軍団のトップとして記されています。
元々ユダヤ教は一神教であり、神の力に対抗する悪の勢力は認めていませんでした。
しかし、この思想が紀元前2世紀~1世紀頃、ゾロアスター教の善悪二元論が持ち込まれたことで考え方が変わってきます。
世界は唯一神である「神」によって創造されたが、それと同時に光と闇の道が作られ、人間や天使はどちらかの道を必ず通らなければいけなくなりました。
これは、光と闇の陣営両方が戦い続ける宿命を背負っていることを示しています。
神に匹敵する力を持つ悪魔ベリアル
ベリアルは元々、大天使ミカエルなど強力な天使と肩を並べるほど強力な力を持つ天使の1人でした。
その力は、堕天使となったルシファーにも匹敵し、ルシファーの次に生み出されたのがベリアルだと言われています。
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しかし、ベリアルは神の命令によって地獄へと落ちることになります。
もしくは、最初から邪悪な力を持っていたので堕天使になったとも言われている。
こうして闇の軍団を率いる王となったベリアルは、神の力にも匹敵するほどの存在となったのです。
神の軍勢とベリアルが率いる軍団の戦いは、『死海文書』の1つ「光の息子たちと闇の息子たちの戦い」にも描かれています。
契約者をも裏切る悪魔ベリアル
17世紀になって成立した魔導書『レメゲトン』に登場するベリアルの姿は、炎の戦車に乗って美しい天使の姿で現れると記されています。
天使のような美しく優しい声で語りかけてくるが、性格は邪悪そのもの。
生贄を捧げてベリアルを召喚して契約しても、あなたの望みを叶えてくれるとは限らない。
時には嘘をつかれ、ベリアルに裏切られることもあるという。
その美しい姿から、色欲など性的な罪を好むとされている。
闇の王ベリアルのまとめ
王の階級を持つベリアルは、美しい天使の姿で現れ、召喚した者を気に入れば強力な使い魔を与えると言われています。
しかし、裏切られることも多く、狡猾な手段で罪に落とされることも。
さまざまな魔導書で重要な地位を持つベリアルですが、その中でも『死海文書』では闇の軍団を率いる諸悪の根源として記されています。
また、神に対抗する力を持つ悪魔として描かれていることから、後世では魔王サタンの別名であり、同一なのではないかという解釈も。
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ベリアルという名前の由来はヘブライ語の「ベリ・ヤール」で、「無価値」という意味になる。
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