誰もが知っている童話には、実は残酷な物語が隠されていることが多いのはご存知でしょうか。
私達が見ている童話は、かなりマイルドに改変された物語です。
今回はシンデレラの原作との違いを比べてみましょう。
シンデレラのあらすじ
その昔、シンデレラという名のとても美しい女の子がいました。
シンデレラは、毎日義姉にイジメを受けて悲しみに暮れる日々を過ごします。
そんなある日、お城で舞踏会が開催されますが、シンデレラには着ていくドレスがありません。
しかし、出会った魔法使いによって美しいドレス姿に変えられます。
魔法使いから「日付が変わる0時までに帰らないと魔法が解ける。」と言われていたシンデレラは、0時の鐘に焦ってガラスの靴を片方落としてしまいました。
シンデレラに一目ぼれした王子様は、さっそくガラスの靴を手掛かりに探し出します。
シンデレラの義姉が履けるかどうか試しますが、もちろん靴は合いません。
唯一ガラスの靴が履けたシンデレラは、王子様の妃として迎え入れられ、幸せに暮らしました。
これが、一般的に知られているシンデレラのお話です。
残酷なシンデレラの物語
シンデレラの原作は「アシェンプテル」という原題で、日本語に訳すと「灰かぶり」というタイトルです。
継母と義姉たちに毎日いじめられていたシンデレラは、ある日お城で2晩にわたって舞踏会が開催されることを知ります。
ドレスが無いので諦めていましたが、舞踏会の夜に実母のお墓の側に生えているハシバミの木に止まっていた白い小鳥が、ドレスと靴を用意してくれました。
シンデレラは、1晩目は銀の靴を、2晩目は金の靴を履いて舞踏会へ行き王子様とのダンスを楽しみます。
舞踏会からの帰り際、シンデレラは階段に片方の靴を忘れてしまいますが、これは王子様がシンデレラの靴が脱げる様に細工をしていたからでした。
王子様はこの靴を手掛かりに妃候補を探しているという話を聞いたシンデレラは、自分の靴だと知りつつ義姉に恐ろしい提案をします。
「足を切り落として靴のサイズを合わせたら?」
義姉はこの言葉通り、自らの足をナイフで切り刻みます。
長女は足の指を、次女はかかとを切り落として靴のサイズに合わせようとしました。
しかし、当然ながら血が滲んでしまい靴の持ち主ではないことがバレます。
靴がピッタリ合ったシンデレラは、王子様と結婚することになりますが、義姉の2人もシンデレラに媚びを売りつつ両脇に座りました。
すると、シンデレラの両肩に止まっていた白い小鳥が義姉の両目をエグッてくり抜いてしまいます。
この光景を見ていたシンデレラは、当然の報いだと微笑んでいました。
結局この時のショックで継母は自殺し、シンデレラは今までいじめられていた報復が出来たと心から喜びを感じ、満面の笑みを浮かべたのです。
シンデレラの原作と違うポイント
一番の大きな違いは、ガラスの靴もカボチャの馬車も登場しないというところです。
原作では、銀の靴と金の靴が登場します。
ドレスも魔法使いが与えるわけではなく、白い小鳥が用意してくれていますね。
靴もシンデレラが忘れるのではなく、王子様の策略によるものです。
また、よく知られているシンデレラの物語と違ってかなり残虐な描写が多く、可哀想なヒロインというよりも後半は狂気のヒロインとなってしまいます。
良く知られているグリム童話の裏には、このような残酷な物語が隠されているのです。
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