今回は、悪魔を召喚して魂を捧げたと言われる錬金術師。
ヨハン・ファウストについて紹介します。
名称 | ヨハン・ファウスト |
国 | ドイツ |
生没年 | 1488年頃~ 1540年頃 |
役割 | 錬金術師 神学者 魔術師 |
悪魔と契約したヨハン・ファウスト
ヨハン・ファウストにはさまざま伝説が残っていますが、そのモデルとなったのは実在する錬金術師「ヨーハン・ゲオルグ・ファウスト」という人物です。
ドイツのファウスト伝説とは
ファウストとは、医学や物理学などの学問のみならず、神学や魔術までありとあらゆる学問を究めたと言われています。
しかし、ファウストの知的欲求は収まらず、更なる未知の知識を求めて悪魔との契約を行うことに。
その時に契約を結んだ悪魔が、メフィスト・フェレスと呼ばれる悪魔です。
ファウストはメフィスト・フェレスと契約を結んで願いを叶えてもらう代わりに、魂を引き渡す約束をする。
これがドイツに伝わる、ファウスト伝説の概要です。
ファウスト伝説のモデルとなった人物
元々ファウストの物語は、ドイツの「民衆本」と呼ばれる娯楽小説から思いついた作品と言われていますが、元ネタは人から人へと口伝えで広まった物語です。
そのモデルとなった人物が、16世紀前半のドイツの錬金術師「ヨーハン・ゲオルグ・ファウスト」。
この人物は、魔術や占星術などの学問に長け、さらには降霊術にも挑んでいたと言われています。
自分自身を最高の錬金術師と信じて疑わず、自意識過剰な性格から、周りの人達はそんな彼を見て呆れていたとも言われている。
実在のファウストと伝説上のファウスト
伝説の物語として語られるファウストと、そのモデルとなった実在するファウストには類似点が多く見られます。
このことから、物語で語られるファウスト伝説は、実際にあった話なのではないかと都市伝説のように語られているのです。
物語に登場するファウストは、天才的な頭脳を持つ神学博士という設定で、さらなる知識を求めて悪魔メフィスト・フェレスを召喚した。
悪魔との契約は、24年後に自らの魂を引き渡すという条件だったとされている。
こうして悪魔との契約を結んだファウストは、天国や地獄を行き来して様々な知識を得ただけでなく、トロイアの絶世の美女ヘレネーを我が物として欲望のままに過ごしたと言われています。
24年が経過して悪魔との約束の日が来ると、ファウストはメフィスト・フェレスに魂を奪われることに。
その死に様は見るも無残な姿で、壁一面が血に染まった部屋には目玉と歯だけが残されていた。
さらに、残りの遺体は肥溜めで発見されたが、全てバラバラになっていたという。
ここまでは、伝説上のファウストのお話です。
しかし、実在しているファウストのモデルになった人物も、全身バラバラにされた怪死を遂げています。
原因は錬金術の実験が失敗したことによる爆発だと言われていますが、実在したファウストも悪魔との契約を行っていたと言われている。
「悪魔の契約」と「無残な最期」、この2つが物語と現実でリンクしていることから、さまざまな憶測を呼び、多くの悪魔的な伝説を生み出したのです。
ヨハン・ファウストのまとめ
悪魔であるメフィスト・フェレスと契約した、ファウスト伝説の主人公。
モデルとなった人物は、錬金術師のヨーハン・ゲオルグ・ファウスト。
24年後に、自らの命を差し出す代わりに、あらゆる知識と願いを叶えてもらったとされる。
メフィスト・フェレスの力によって、欲望のままに過ごしたファウストは、無残な最期を遂げることになったのです。
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