2010年(平成22年)に発売された封印映像シリーズの第1作目、「封印映像 呪われた森」の紹介、ネタバレを含めた各チャプターの感想とレビューや見どころ、時には考察を含めてお伝えしています。
封印映像の作品情報
作品タイトル | 封印映像 呪われた森 |
監督 | 児玉和土 |
制作会社 | アットエンタテイメント |
公式Twitter | https://twitter.com/fuineizou1 |
監督は「本当にあった呪いのビデオ」や「闇動画」など、ホラー映像作品で有名な児玉和土。
構成も上記2タイトルと同じような作りになっていて、投稿者と取材レポーターの対談形式で話が進んで行く。
ドキュメンタリー風のフェイクホラーとして見るか、本当にあったお蔵入りのヤバい動画なのか…。
余計な尺稼ぎもなく、次々と短編ホラーを見せられているようなオムニバスホラー。
私は「本当にあった呪いのビデオシリーズ」は、正直言ってあまり好きではありません。
オーブのような心霊写真や、良くわからない薄透明の幽霊動画を何度もリプレイで見せられると飽きてしまいます。
しかし、封印映像にはそれがない。
心霊系だけでなく、ヤバい事件性のありそうなものから、オカルトまで、さまざまな理由で封印された映像がオムニバス形式で進んで行く。
一つひとつの内容が濃く、私のようなドキュメンタリー風ホラーに飢えている人にとっては、大ファンになること間違いなし!
封印映像は、ホラー好きな方々に是非ともオススメしたいシリーズの1つです。
封印映像のネタバレと感想レビュー
それでは、封印映像をネタバレありで感想レビューを書いていきます。
第1話 ダンス・スタジオ
某出版社に送られてきた、都内のダンススタジオに設置された防犯カメラの映像。
女性が1人で、ダンスの練習をしている映像が記録されている。
壁が全て鏡張りの、よくあるダンススタジオですが、何か映りそうで集中して見てしまう。
練習を終え、疲れてしまい座り込む女性。
すると、座っていた女性の背面にある鏡に映った自分が振り向き、立ち上がって鏡の中からその女性を見下ろしている。
何かに気付いたのか、女性は立ち上がってダンススタジオを出るが、少し経って悲鳴が…。
すると、急にダンススタジオの電源が消えてしまう。
映像はここで終わりですが、うん、普通に怖い!!!!
これ系って大体、鏡のどこかに幽霊が映って、お得意の「リプレイ」が入るので油断してました。
思わず映像技術どうなってんだろ…って考えてしまうほどゾッとします。
鏡の自分が振り向くだけでなく、立ち上がって自分を見つめているんですよ?
怖すぎるでしょ…。
そして取材パートへと移行する。
この映像と投稿してくれた母親へのインタビュー。
女性は女子高生だったらしく、未だに行方不明で発見されていないらしい。
警察にも相談しているが、事件性は無く、動いてくれないとのこと。
まぁ…そうでしょうね…。
問題となったダンススタジオのビルに取材を試みるも、ビルの改修工事のため数か月前から閉鎖されてしまっていた。
そこから更なる取材により、そこが南千住の処刑場後だったことが発覚する。
江戸時代から明治時代にかけて、そこでは20万人以上が斬首された土地らしい。
南千住の小塚原処刑場の資料館へ行き、当時の資料が映し出される。
そこは、吉田松陰など歴史的な著名人たちも処刑された処刑場でした。
この映像の心霊現象と、処刑場との繋がりは特に語られていません。
最後に、未だこの女子高生は行方不明のままであるとのテロップで終わる。
個人的に小塚原処刑場を調べて見ると、実際に1998年に105人分もの頭蓋骨が発見されたとのこと。
映像でも、ここを掘ると骨が出てくると言われていましたが、実際まだまだあるのでしょうね。
処刑場跡というのは、大概心霊スポットになっていますが、どちらかというと観光スポットのようなかたちで残っています。
しかし、20万人以上がそこで処刑されたことは事実です。
念が残っているのは間違いありませんので、あまり近づきたい場所ではありませんね。
行方不明となっている女子高生も、その土地に蔓延る残穢に引き寄せられてしまったのかもしれません。
第2話 よつんばい
私は1話目からとても惹きつけられましたが、2話目はどうでしょうか。
こちらは某ローカルテレビ局の元関係者から提供された映像とのこと。
そうテロップが入って映像へと移行します。
どうやら、地方リポーターのような女性が、「よつんばいになって歩き回るという女がいる」という都市伝説を調査するといった企画のようです。
ちょっと寒い感じのテンションのリポーターが聞き込みをするも、特に有力情報は得られず。
しかし、そんな中で有力な情報をゲット!
どうやら四つん這いで歩き回る女は「キツネ」らしい。
近くの山にある「道祖神」に向かって、3回呪文を唱えてから女性が触れると、キツネに憑かれると言う噂。
その道祖神を発見し、女性ADにやらせるリポーター。
呪文を唱えて触るも、その場では特に何も起こらず。
そして、次の日の取材映像へと移るが、どうやらリポーターの様子がおかしい。
何かを指さすリポーター。
他の人が何かあるのかを確認するも、特に何も無く困惑する現場。
すると、乾いた音がした途端にリポーターの眼球に木の枝が突き刺さる。
パニックになったリポーターが道に飛び出すも、トラックに轢かれてしまう。
その後に映像を確認すると、木の枝が突き刺さったリポーターの背後に「何か」が立っているのがわかる。
この映像の撮影中に、カメラマンとリポーターの2人はトラックんい轢かれて亡くなってしまったとのこと。
女性ADは、この事故翌日に退社。
封印映像の取材陣は、この女性ADに取材を試みる。
女性ADの母親から、少しだけならOKの許可は出たものの、撮影許可が下りなかったとのことだが、まさかの盗撮!
隠しカメラを仕込んで、例の女性ADの部屋へ行くと、四つん這いになって歩く女性ADの姿が映し出されていた…。
ここで終了となるが、この女性は狐に憑かれてしまったということなのでしょうか。
道祖神と狐と聞いても、あまり縁が無いように感じますが、「狐=お稲荷さん」と考えると全く縁が無いわけではありません。
実際、道祖神とお稲荷さんを信仰してる地域もあります。
この映像は、ふざけ半分でお稲荷さんを呪文によって呼び出した祟りの1つなのでしょうか。
第3話 スプーン女
某出版社に送られてきたという1本のビデオテープ。
毎回偽名で送られてくるので、どこの誰が撮っているものなのかは、わからないが、その送り主はよく盗撮映像を送ってきたらしい。
恐らく某出版社というのは、18禁映像に関連した会社なのでしょう。
そして、1人の女性を後ろから追っている盗撮動画が流れる。
しかも、ただ後ろから追っているだけでなく、部屋の中にもカメラを仕込んでいるようで、部屋の様子までバッチリ映されてしまう。
しかし、歩道橋の後ろから盗撮しているところで女性にバレてしまい、盗撮していたことを詰められるも、女性は笑顔でお金を出せばもっと撮っていいと持ち掛ける。
場面は変わって、人気のない公園に。
撮影者にインタビューされ、スリーサイズを笑顔で答える女性。
ここで警告文のテロップが入る。
『これよりご覧いただく映像はあなたの心身に重大な影響を与える可能性がありますのでご注意ください。』
そんなこと言われたら、期待しちゃうじゃないか。
撮影者から、スカートをめくるように指示されたところで、女性の手には大きめのスプーンが握られていることに気付く。
何それ?と撮影者が指摘すると、女性が撮影者に襲い掛かる。
驚いてカメラを落としてしまったのか、公園の風景を映している映像には、男性の悲鳴と女性の罵声。
そして、画面の上からポトっと落ちてきたのは、恐らく男性のものと思われる真っ赤に染まった眼球だった。
女性はその眼球を何度も何度も、憎しみを込めて踏みつける。
そして、最後に眼球を抉られて目元にモザイクがかかった男性の顔が映しだされて映像は終了。
スプーン女というタイトル通り、盗撮されていた女性は、盗撮者の眼球をスプーンでえぐり出したということでしょう。
その後、盗撮していた男性からの投稿は無くなったという。
盗撮者ざまぁ!な内容ですが、中々えぐい内容でした。
最後に映った盗撮者の男性の目元にモザイクは掛かっていたものの、それ以外の眼球等はそのままなので、グロ系が苦手な人だと「ウッ…」てなるかも。
グロ映像の前には、警告文を出してくれる親切設計なホラーDVD。
第4話 影整形
某テレビ局に送られてきたというビデオテープ。
女子中学生演劇部の練習風景を撮影したものだという。
夏の合宿で行った『影整形』をしたようです。
影整形とは、一種の呪術のようなもので、その手順も説明されていました。
≪影整形の手順≫
- 午前0時に電気を消した部屋にろうそくを4本灯して自分の影を映し出す。
- 映し出された自分の影の前で「我に光あれ」と3回唱えると自分の影が浮き上がる。
- 浮き上がった影の、自分が整形したいと思う部分を願いをかけながら撫でる。
そうすると、その願い通りに撫でた箇所が整形されるという話。
しかし、注意点として願いを言った後に「影に光あれ」と言わなければ、その部分を影に持っていかれてしまうらしい。
そして、投稿された映像は「影に光あれ」と言わずに影整形を終わえてしまった演劇部の部長が撮影した翌日の練習風景とのこと。
映像には、部活の練習風景が映し出されるも、度々黒いノイズのようなものや人影がカメラに入り撮影が中断される。
最後には巨大な影がこちらを向いているのを見て、撮影していた部長は気を失って倒れてしまう。
部長は救急車で運ばれて退院はしたものの、それ以降、学校にも来ておらず会うことも出来ていないと話す。
その後、演劇部のメンバーで撮影した携帯写真を見てみると、以前は普通に写っていた部長の目が失われていた…。
ここで終わるが、正直言ってまったく怖くない。
というか、終始投稿者と名乗る女子中学生の演技が気になってそれどこじゃない。
影整形という儀式が気になったので、私自身も調べてみましたが見つけることは出来ず…。
その方法を見るに、恐らく呪術的なものだとは思いますが、自己催眠の一種とも言えるでしょうが、登場人物から話の内容、心霊要素の全てが微妙なお話でした。
第5話 呪われた森
最後はサブタイトルにもなっている「呪われた森」。
この話に1番力を入れているだろうと考え、期待しながら見ることに。
まだ売れていないグラビアアイドルを使った、超低予算のホラーDVDの撮影を行っていた。
禁足地と呼ばれている森に足を踏み入れる撮影班。
しかし、森に踏み入れた直後、リポーターをしていたグラビアアイドルが突然嘔吐してしまう。
その森にある御神体を探すという企画で、すぐに見つかるという予定だったが、中々見つからない。
そこでディレクターが、グラビアアイドル1人でカメラを持って探させる提案をするも、それを拒否。
「これ、仕事だから」
「金払って来てもらってんだから」
など、ディレクターのクズ発言にイライラしつつ、結局1人で御神体を探すことに。
車で待ち合わせをしていたが、撮影班が車に戻ると、そこにはすでにグラビアアイドルの姿が。
左腕から出血していて、どうやら怪我をしている様子。
「この地はやはり足を踏み入れてはいけない禁足地でした」
とグラビアアイドルが口にすると、急に森の奥へと走り去ってしまう。
女性を追う取材班。
すると、女性は床に仰向けに倒れて発狂したかのように悲鳴を上げ、口から泡を吹いて意識を失ってしまう。
映像の中には、倒れた女性の後ろに例の御神体が祀ってあると思われる祠が。
ここで映像は終了しているが、その後病院へ運ばれて意識は回復したものの、何も言わずにこのグラビアアイドルは事務所を辞めてしまったとのこと。
1人で森の中を歩く時に撮影されたカメラの映像も流れるが、そこにはハッキリと女性のような霊の姿が映し出されていた。
この撮影に同行していたメイク担当者が、このアイドルの連絡先を知っていたため、連絡を取って当時の取材をすることに。
リポーターをしていたアイドルに取材し、当時の話を聞くと、全体的にこの時は意識が朦朧としていたとのこと。
腕の怪我は大丈夫だったのかと聞くと、「傷口から菌が入って壊死してしまって…」と言うと、おもむろに左腕の義手を外す。
「壊死…ですか…。」
と取材していたリポーターが、何も言えなくなってしまったところでDVDは終わる。
最後を締めくくるには、かなり面白いホラー映像でした。
心霊要素抜群で、実は女の霊以外にも、祠から手が伸びていたりとピックアップされてる部分以外にもホラー要素があるのが◎
「え…これ気づいてるの自分だけ…?」
みたいな感じで怖くなるパターンですね。
怪我した部分が壊死してしまい、切り落とすことになったなんてオチは私には想像も出来ませんでした。
おもむろに義手を外された時は完全に頭の中が「⁉」という状態になりましたね。
サブタイトルにもなっているだけあって、大満足のホラー映像でした。
「封印映像 呪われた森」の評価
心霊的な怖さレベル | [star-list number=4.0] 4.0 |
人間的な怖さレベル | [star-list number=4.0] 4.0 |
グロ表現のレベル | [star-list number=4.0] 4.0 |
ストーリーの面白さ | [star-list number=4.5] 4.5 |
封印映像の総合評価 | [star-list number=4.5] 4.5 |
やっぱり面白いですね、封印映像。
シリーズを通して最低でも3回以上見ていますが、たまーに封印映像シリーズが猛烈に見たくなる時期が来るんですよね。
グロ系もモザイクは最低限なので、そっち方面なのか、それとも心霊現象なのかワクワクしながら見ています。
今回の「封印映像 呪われた森」は心霊的な要素は少し弱く感じますが、ストーリーでそれをカバーしている感じですね。
どちらかと言えば、グロ系のお話が印象に残ります。
ただ、最後の「呪われた森」に登場したパワハラ系ディレクターが酷い目にあえ!と思っていただけに、特に何もなかったのが残念。
むしろリポーターを頑張っていたグラビアアイドルが腕を切り落とすことになったのは、何とも言えない後味の悪さを残します…。
これぞ日本のホラーDVD…って感じなので、よくわからないB級ホラー映画を見るくらいなら封印映像シリーズがオススメです。
封印映像の口コミ・レビュー
女性:24歳
『ほんとにあった! 呪いのビデオ』と同じ物を期待すると違うということになると思います。
ただ数多あるこの手のDVDの中では群を抜いて面白いと思います。
男性:33歳
似たようなホラーDVDで「裏ホラー」という作品に似てるが…個人的にこのテイストは好きです♪
…ただ、やっぱり「やり過ぎ」てしまうのが気になる。
「ダンススタジオ」が一番シンプルでリアルっぽかった。「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズの監督が作っているだけあって面白いことには間違いない。シリーズ第1弾としては上出来なのでは?
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