【洒落怖】変な小説を見つけたんだが【怖い話】

こちらは、ネットで噂の怖い話を読みやすく編集して投稿しています。

目次

変な小説を見つけたんだが

人を選ぶ話だけどよかったら聞いてくれ。

怖い出来事や心霊現象に遭遇した時は、自分の好きな漫画本や小説をそばに置くと良いよと友達から聞いたんだが、ガチだったんだな。

俺はアパートで生活してるんだが、金縛りによくあう。

大学で特に友達付き合いに不満はないし、ストレスなんて皆無なのに、頻繁にそれは起こった。

そのせいで講義中もボーっとする事が多くなったし、食欲も激減。
寝るのが怖いくらいだった。

今日もまた金縛りに会うのかな…。

そう思って布団の中にもぐるが、今度は金縛りにプラスαで出やがった…。

顔が真っ白で、青い着物を着た女の人が目の前にぼーっとうつってる。

目が真っ黒でどこを見てるのかわからない。

突如俺の布団に手を入れて、俺の手をぎゅっと握ってきた。

さらに、俺をぐいぐい力強く引っ張る。

夢の中とは言え、怖くて怖くて必死に抗おうとするも体が動かない。

体をじたばたさせて暴れようともがいたらやっと目が覚めた。

もう体中汗でびしょびしょだった…。

そして金縛りのたびに現れるようになった青い着物の女の幽霊。

俺の手をぐいぐい引っ張ることもあれば、俺が寝てる布団の周りをぐるぐる歩き回るだけの時もある。

そして無表情で俺を見下ろしているだけの時も。

怪我をしている部分を思い切り握られたこともある。

夢の中でも痛かった。

こう言う事が頻繁に起こるようになり、ひとりでトイレに行くのも嫌になるほどストレスが限界まで達してた。

お祓いをして貰おうと、近場の神主さんに相談しても霊なんてついてないようだけど…と言われ(それでもお祓いはしてもらった)改善することなく金縛りは続いた。

元気が無く、若干やつれ気味で講義を受けてると、友達がわざわざ心配して相談に乗ってくれた。

神社とかでお払いしても金縛りが全然取れなくて、着物の幽霊が部屋を徘徊してる夢ばかり見る事を素直に伝えた。

すると友達は、「そういう時は自分の大切にしているものを枕元に置いたりしておくといいかもな。」とアドバイスしてくれた。

大切な物といってもお守りとかその手のものは家には一切ない。

大切なものっていわれてもなぁ…と悩んでる時に、

「たとえば自分の好きな漫画や小説とかでもいいんじゃないかな」

と言われたのでとりあえず試してみることに。

で、枕元に自分の好きな小説「鷲尾須美は勇者である」を置いて寝ることにした。

しかし、金縛りは相変わらず起きて何も効果が無かった。

当然、気を紛らわせるための行為でしかないのもあるし、それがお守りだろうとなんだろうと効果なんぞ最初から期待してなかった。

相変わらず青い着物の女性が俺の寝てる周りをウロウロして、冷や汗で目が覚める。

でも、そんなある日、夢に変化が訪れた。

夢の中で青い着物の幽霊が俺の真横で正座して座ってる。

こんな間近に来る事なんてなかったのに…。

そしてにたぁと笑った後、俺の首を絞め始めた。

体が動かないし夢の中なのに苦しい。

「××××」

と、何を言ってるのかわからない声で俺の首を絞める女。

振りほどけないし早く終われ夢!と祈っても目が覚めない。

しかし、なぜか急に女の首を絞める力が弱まり、息苦しく無くなったと思うと「ぎゃぎゃぎゃぁ!」と着物の女が目の前で悶え始めた。

よく見ると、着物の女の体に矢みたいなものが刺さってた。

苦しみながら徐々に消えていく着物の女。

そして目の前に現れたのはどこかで見た事のある女の子だった。

よく見ると枕元に置いた小説の主人公の女の子、鷲尾須美だった。

着物の女が消えたのを確認すると俺の所まですたすた歩いてきて
笑顔で微笑んだ。

うっすらとその子も消えかかっていて、その最中に俺の頭にそっと手を載せて。

「遅くなってごめんなさい…後この本は…燃やしてください…。」

と言い残して消えた。

起きると相変わらず汗でびっしょり。

まだ朝の3時だったのでもう一度着替えて寝ることにした。

小説の表紙を改めて見直し、効果があった!と喜んだ。

こんなことってあるんだなぁ…と。

再び眠りについたら、金縛りにはまったく会わず、久しぶりにぐっすりと眠れた。

おかげさまで講義に遅れる始末。

後日友達に改めて礼を言った。

「へえ、本当に効果あるんだなぁ…。」

適当に答える友達だったが、俺はひたすら礼を言い続けた。

元々はまった小説だし、今後もお守りとして枕元におこうと思った。

夢の中で須美の「燃やしてください」の言葉を忘れて。

それから、1週間くらいたって大学のコンパに参加した。

酔っ払って家に帰りそのまま布団に寝そべり寝ようとした。

そして1週間ぶりに感じる嫌な感覚

再び金縛りに襲われてしまったのだった。

夢の中で「なんで!?」と叫んでいた。

須美が助けてくれたはずなのに!?と

しかしそこに現れたのは着物の女ではなく

1週間前に俺を助けてくれた鷲尾須美だった。

しかしあのときの笑顔は無く、青白い表情で目が真っ黒。

依然俺に付きまとった着物の女と同じ雰囲気だった。

無言で俺の上にまたがり首を絞めようとしてくる…。

体が動かずにどうしようもなく、再び苦しみ悶えるが首を絞めながら須美が涙を流してた。

そして小さい声でぼそっと、

「早く…本燃やして…じゃないと…。」

と喋った直後に目が覚めた。

その後、我に返って須美の最初の言葉通り、俺は最初に行った神社に小説を持って向かった。

神主さんにそれを説明して小説を渡すと、

「かわいらしい表紙だけどなんか憑いてるかもなこりゃ…。」

と顔をしかめた。

結局お祓いしてもらい、お焚き上げしてもらうことになった。

その後金縛りに会うこともなくなった。

神主さん曰く、思い入れの強いものが守護してくれるときがあるらしくて、それが具現化して悪霊を本に封じてくれたんじゃないかと…。

神主さんも、詳しくはわからないと言っていたが、俺もそう思うことにした。

後日、小説を買いなおして枕元においてるが、金縛りに会ってない。

でも、夢の中でぼそっと一言、耳元で「よかった…」と安心するような声がした気もする。

それ以降、その手の夢は見てない。

決して宣伝とかじゃなくて、金縛りとか不幸に悩ませられる事があったら、自分の大事にしてるものを枕元に置くと効果があるかもしれないという一例だと思って読んでほしい。

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