今回は、フランスを中心に18世紀のヨーロッパで活躍した「不死の人」と呼ばれたサンジェルマン伯爵について紹介します。

名称 | サンジェルマン伯爵 |
国 | フランス |
生没年 | 不明 |
役割 | 魔術師 錬金術師 |
中世ヨーロッパ最大の謎サンジェルマン伯爵
1758年、突如フランスのパリに現れると女性を若返らせる「生命の水」を持っていると噂になり、社交界でサンジェルマン伯爵の名を一気に広めることになった。
サンジェルマン伯爵は、中世ヨーロッパ最大の謎とも言われる怪人物です。
また、古代から世界の各地で暗躍するフリーメイソンやイルミナティとの関りも噂されている。

錬金術師?稀代の詐欺師?サンジェルマン伯爵とは
錬金術師と聞くと、何だか胡散臭いイメージがあるかもしれませんが、当時は「賢者の石」や「不老不死の薬」を本気で製造しようと躍起になっていた時代です。
サンジェルマン伯爵が表舞台に登場した18世紀ヨーロッパは、啓蒙主義や合理主義が台頭し始めてきた頃。
そのため、魔術や錬金術などは詐欺的なものとして排斥されつつも、多くの民衆は神秘的な存在や魔術を信じて過ごしていました。
実際、魔術的なものが排斥されつつも、当たり前のように魔女裁判が行われていたのです。
不思議な力の神秘性に惹かれる人々の心に付け込み、大金をせしめる詐欺が横行していました。
その代表とも言えるのが、サンジェルマン伯爵と言えるでしょう。
社交界で一躍有名になったサンジェルマン伯爵
サンジェルマン伯爵の伝説によると、伯爵は元々プロイセンの宮廷に仕えていたと言われています。
当時のプロイセン王フリードリヒ2世は、サンジェルマン伯爵のことを「死ねない男」と呼んでいたことで知られている。
サンジェルマン伯爵は1758年に突然パリに出現し、一躍フランス社交界で人気者となった。
その理由は、女性を若返らせる「生命の水」を持っていると噂されたからです。
ルイ15世の愛人と言われたポンパドール夫人も、「生命の水」に魅入られた女性の1人でした。
こうして貴族たちの間で一目置かれる存在となったサンジェルマン伯爵は、その絶大なる人気と信頼を得て、ルイ15世の宮殿に出入りすることに成功したのです。
不老不死と時を超越した存在は本当なのか?
サンジェルマン伯爵は、一部で都市伝説のような存在となっている。
そこには、いくつもの不可解なエピソードが残っているのが理由です。
まず、サンジェルマン伯爵は自分自身のことを4,000歳だと周囲の人々に公言していました。
賢者の石を液状化した「生命の水」で不死の体を手に入れ、ソロモン王を訪ねた絶世の美女シバの女王が謁見した際、自分もその場に居て目の前で見ていたと言う。

他にも紀元前の出来事をその目で見てきたかのように話し、知るはずの無い多くの史実を語り人々を驚愕させた。
政治的な活動も盛んに行い、1762年に起きたロシアでエカテリーナ2世を即位させる陰謀にも加担したと言われている。
実際、サンジェルマン伯爵をよく知る人物は、数十年ぶりに再会しても昔と変わる事なく40歳くらいのままで、歳を取っているとは思えなかったと言われています。
一説によると、サンジェルマン伯爵は1784年に死亡したと言われている。
ところが、フランス革命が終わった後の1789年のパリに存在するはずのないサンジェルマン伯爵が姿を現したり、その後も彼の目撃談は耐えることがありませんでした。
現代ではフリーメイソンやイルミナティとの関りが噂されるだけでなく、時空を自由に行き来できるタイムトラベラーなのでは無いか…とまで言われいる。
サンジェルマン伯爵のまとめ
ヨーロッパで活躍し、錬金術を極めたと主張していたサンジェルマン伯爵。
数々の陰謀や裏の組織との繋がりも噂され、果てには不老不死の伝説も持つ。
近年では、日中戦争でサンジェルマン伯爵を目撃したという証言も出てきている。
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