こちらは「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」に投稿された怖い話を、読みやすくして投稿しています。
怖い話「黄泉竈食ひ(ヨモツヘグイ)」
つい先日の話。
とある田舎町を車で走らせていたら、なんだか急に喉が滅茶苦茶渇いてコンビニを探し回った。
しかし、ここは田舎道。
コンビニどころか自販機もない。
諦めかけた時、駄菓子屋が見えてきた。
こんな田舎町で、周りに何もないけど儲かるのかなーと思って入ってみたら、子供が2、3人お菓子を選んでいる。
子供の1人が俺の顔を見るなり、
「お兄ちゃん良いなー。」と言い出した。
すると、他の子供たちも次々と口を揃えて「いいなー。」と言い出す。
何の事だろと思い、飲み物を手にして会計へ。
おばちゃんだったんだけど、そのおばちゃんが俺を見るなり、
「あんた、どうやってここまで来た?」
「ここはまだ来ちゃいけない。それに、ここの食べ物を口にしたら戻れなくなるから、日が暮れる前にすぐに引き返しなさい。」
そう言って売ってくれなかった。
なんだよ!と思いながら、頑なに売ってくれないので店を出ようとすると、
「お兄ちゃん、良いなー。」
「まだ生きてていいなー。」
と子供の1人が口走った。
それを聞いてから、振り返らずに車に乗りエンジン全開で元来た道を戻った。
あんまり怖くないね。
でも本当の話。
怖い話の感想と考察
これはあの世の食べ物を口にすると、現世に帰ってこれなくなるという言い伝えから来る怖い話でしょう。
元ネタは、日本書記にまで遡ります。
日本で初めて誕生した神。
イザナギとイザナミ。
イザナミは子供(火の神カグツチ)を産んだ時に、大火傷を負って死んでしまいます。
しかし、イザナミを亡くしたイザナギは、黄泉の国からイザナミを助け出そうとするのです。
黄泉の国まで行ったものの、イザナミは黄泉の国の食べ物を口にしてしまったことで、現世へ戻れなくなってしまう。
この話は、あの世とこの世の間に迷い込んでしまった男性の話かもしれません。
もし、この時にお会計を済ませて飲み物を飲んでいたら、どうなっていたのでしょうか…。
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